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4月, 2018の投稿を表示しています

がん桶

がん桶  山口 保 さん    がん桶って、紙切りがおって、立派に紙を切って飾る。  結局、座って葬って、神輿みたいに。火葬場に持ってった。 おいぼう、甥っ子4人でおってった。 火葬場がないころは、せんだんぎって、割れ木を積んで。せんだんぎにする。 焼け出すと、ぴゅーっと伸びる。 暴れる人にになると、焚き物積んだどころから落ちるわね。 こおれは、だめだって、ことで、みんなで死んだ人を、ひきあげる。 台から落ちた。にょーって。 どよめく。生きりかえしてしまうんで、気持ち悪いで、みんな逃げた。 酒飲んで、酒飲んで、焼いた。   甥っ子が焼くようになっとった。おじさんとかおばさんとかを焼く。4人。 兄弟でなけりゃ、また、他の兄弟から来て焼いて。 おばさんを焼いたときは、おんなじ兄弟ばっかで四人で焼いた。今夜飲もうかや。 気持ちよくないで、酒飲もかいと。俺ら4人で日本酒二升。それから、ビールを五、六本。みんなあきれて。まだ、足らんもんで。 酒飲んで酒飲んで。酒飲んでやらんと、きたねえし。焼いとって臭いし。 材木をタテ、ヨコに1メートル、2、30積んで。その上に箱に乗せたおじさんとおばさんをちょこんと載せて。そのうちに、上のがんおけがはぜて。にょーって。おい、暴れたぞお。落ちてまうと、焼けせんで。みんなで、棒で、おい、やって。 おいぼうは兄弟の上から上から四人とられるもんで、上だからやらなあかん。下の方で番が来んで、やったことないで、やってみたいという人もいた。 重油のバーナーのセールスもやっ焼けんで来てくれ、というと、素人ばっかでやるもんで、火をつけたらはぜた、と。そりゃそうだ。バーナーあけて火つけんもんで。煙ばっかで。そんでも、重油だらけで、火をつけたら、それははぜるわな。死んでまうぞ、って怒った。 どんだけやらせられたか。

50年前の山男 

滋賀県の高島郡に何十年前、三十歳代に行っておった。滋賀県の造林公社に、公社が用意してくれた古寺に寝泊まりしとった。美束二人で行ったっところに、五人ぐらい中山の人が入り込んできて、お堂の中に寝たんだ。みんな。賑わしなったでよろこんで。五時には仕事に行く。   猿の大群がくると、猿ぼうかやって言うと、両方でぼうる。100匹ぐらいの群れが来よる。木で倒す。地元の人が、そんなことをしたら、絶対あかん、絶対あかんと。 それがね。山肌でね、仕事をしとると来るんじゃ。1週間おきに来る。1週間経ったで猿がくるぜや、と言うと、ほらほら来た来た鳴きだしたって言うと大体一週間でまわって歩く。 仕事してる上に来るとね、木をゆさぶったりなんだりして悪さしてくるの。そのかわり俺ら仕事してる下へ来るとね。そこそこっと行ってまう。そりゃ、下ならぶつけられると。上ならぶつけられないということわかっとって。夕方に来ると、今夜はここで寝るなってわかる。行かへん。朝いってみるとちゃんとおる。昼間きたやつは、おらん。夕方来たやつは、朝行ってみるとちゃんとおる。猿は人間さんと同じ夜行性じゃないな。 上に来たときは、騒いで、騒いで木をゆさぶって。100匹ぐらいの群れが来るんだ。 白谷のスキー場の真向かいやっとったんじゃ。 あっちの人は親切だった。遠いところを仕事へ来て下さったんやで。ビールを5本ぐらいもってね区長さん、来てくれた。お寺に泊まってると、お風呂に入ってくださいと言ってくれる。行くのいやなんやね。若いで。じゃんけんして負けたものが行く。沸かしてくれるんやね。でも、若いときはいやなもの。ジャンケンしては行ったもんだ。三年ぐらい行った。 堅田温泉の温泉で遊びにいった。あんな、金もうけたことはない。1日4万円、50年も60年も前にその金額。 お堂に寝とると、仏さんが、見るやろ、二人で寝とると、仏さんが水晶玉かなんか入れてる、立仏がギローって、懐中電灯で照らすと、気持ち悪くて気持ち悪くて。   下刈りで木を伐って、県事務所が良い仕事やるんだで喜んでくれた。小宮神、川合からも何十人と。春に呼び出されていったら、去年、植林したところ怒られると思ったら、お聞きしたい、これお目玉くらうと思って、粗末の植えしたって言われへん。 おそるおそるしゃべる。何千本ってうえた檜が枯れてまったが、