植物で調べたこと教わったことを掲載しておきます。
【フシの木と虫こぶ】
春日では江戸時代の年貢として一斗の五倍子、18リットルの五倍子ですからかなりの量です。五倍子ともいい、「フシ」の木にできる虫こぶで、ショウガのような形をしています。お歯黒の原料になったそうです。フシの実は塩辛い味がします。
「虫こぶである五倍子は、フシの木に白膠木アブラムシが寄生してできる。タンニン60~80%を含む」
採取して熱湯で中の昆虫を殺して陰干しにします。使用するときは、粉末にし、鉄片を加えとのことです。写真がフシの木です。しょっぱい味がして、山の中でなめたそうです。
【ヌベシ】
写真はヌベシというそうで、ノリの役目。機織りをした最後の始末に使ったようです。
ヨモギと鉄砲
伊吹山で織田信長が薬草を栽培しようとしたらしい。伊吹の博物館で見たことがありますが、ヨモギで鉄砲の火薬をつくろうとしたという展示を見ました。
ヨモギから火薬をつくる焔硝製造法は白川郷にもあったようで、その作り方は、まず一年目に、床下に縦横4m深さ2mくらいの土穴を掘り、そこに稗枝を敷き、その上に交互に蚕の糞やヨモギ・キツネウドなどの山草を20㎝ほど重ねてそれを年に1から3回まぜあわせます。その上に糞尿をかけると5年目になって煙硝土が出来、煙硝土から冬場に灰汁あくに煙硝土を桶に入れ、桶底から灰汁をとりだして煮詰め、灰汁汁を中煮・上煮と何回も煮詰めると煙硝の結晶ができ、これを土用前後の暑い季節に20日ほど天日に干して乾燥するという驚くほど手間のかかるものです。