貝原棚田
棚田の地形は谷が小さいのだけれど、水が少なくないんだけども、1メートル掘った所に砂利層がある。上の田んぼに水が入ると、そこからもれたのがしたの田んぼに。上から上から落ちて下へ下へと自然的に。下の方まで水がついてくる。特殊な地形じゃて貝原は。砂利層に染み込んでった水がつぎつぎ下へ落ちる。そいで水が冷えるもんじゃで、棚田の狭い所にでも、漏れてきた水をださないと冷たくなる。
棚田はね、山だから、水平にしようと思うと。傾斜を掘るもんだで、半分は盛り土する、半分はカットする。曲がって掘ってくと、わずかしかほらんでも出来る。
昔は、もっこって言ってね。縄で編んだのに泥をもって、地べたをひきづって、平にしていく。カットしてそいつに乗せて、埋め戻すところにほうっていけて。半分は地山を掘って、半分は盛り土にしてね。
山に沿って掘ってったもんだで、ぐねぐねと。土手の高さも均等にいったわけだ。
石垣の積み方によって、年代がわかる。
尾西にね、千疋城っていうのもある。あそこの石垣は古かった。川を渡ったところ。あの辺の上がっていってみたら、お城があれば、水平にしてあるで、それがあればあれば当たるわな。
いまの石垣は6個の石で一つを包む谷積み。明治の時代も谷積みもあった。