竹屋谷の炭焼き 新川 茂至 さん
竹屋谷というのは、道路の終点に滝がある。あそこの上で焼いておった。途中で道があって、熊坂へ出てきた。熊坂へ越してきて、皆がだしごやをつくった。竹屋谷で中学に上がった年までは焼いていた。
皆、行っていた。うちのおじいさんがおって、その奥に、婿がおって、その上にえいじろうさん、その奥にさだのぶか。別れたところに、二人ばかりあった。いろんなところからきていた。うちのおじいさんは、それからあっちもこっちも炭焼き。
竹屋谷というのは揖斐川の本流の始まりやでな。あそこは一番深いで。木がいこうなれんもんで、木が難儀していこうなってるから固いの。焼いた炭も固い。ええ炭なの。深山っていうんだけど、俵でも、小さい。炭がしまって、目方が来てるので、日持ちがいい。第八に炭を積んだことはある。伊勢湾台風で、道も橋もあらへん。炭焼きをしていると、炭を出さんことには銭にならん。その時に炭を出さんことには生活できない。