国見峠
国見峠の山にある石も川石なんだ。山の石が割れて、かどかどの石ではない。水で擦れてまるうなった石が多い。琵琶湖の水が国見峠を超えて、こっちへ来ておったんじゃ。
琵琶湖も嵐で掘れて、掘れてって京都にいくようになった。それまでは、高かった。いまでも、こっちより琵琶湖は高いでな。 滋賀県は土地が高い。
長浜近辺から伊吹山を見てみな。伊吹山が低う見えるに。土地が高いんじゃ。もっともっと高かったんじゃ。琵琶湖の水がいくらでも来れた。
ここらへんは、美束の泥が多い。赤土でも、美束の砂がはいっている。ここらへんは固い。石ばっか。いざっていったので、所によっては瀬になったところと、瀬じゃなくて、まきとになったところは砂ばかり。こっち入ってくる道路は砂ばかり。ここらはちょこっと掘ったら石ばかり。瀬になったとったんだ。小宮神の土地は、水がいざったときにできた土地だ。人間がすんでない時代かはわからん。
春日の土地でも、美束は、昔は、春日の人間じゃないと思う。おそらく、久瀬の方から、尾西の方は人間がすみついた。尾西は滋賀県の方から国見峠を降りていくと、人間のおった屋敷がある。平がある。
国見峠を結構降りたところ。お地蔵さん、うつむいて、けつを撫でると産がつく、そこに鍋割という坂もある。そこに部落があった。平になってる。地蔵さんにそなえに行くのに、鍋でさげていったら、道が悪くて転んだりして鍋が割れたで、鍋わり。お地蔵さんより下に集落があった。何軒もじゃない。
それより下へ降りていくと、滋賀県から道路がついている。あの下は悪いと言ったら。熊を追っていくと、あそこへいくとあきらめた。犬も使えんような滝ばっか。ちょっと上を道路がきてる。親知らずという所。あんまり場が悪いで。そこの上に、平がある。